日々雑感

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東京国立近代美術館 窓展へ

東京国立近代美術館 窓展:窓を巡るアートと建築の旅
2019年11月1日~2020年2月2日

窓をテーマにした、興味深い展覧会に行ってきました。

多様な切り口を通じて、アートとは何かを考えさせられます。

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文字通り、本展覧会のテーマは「窓」

突然ですが、3つ質問します。

 ○ 皆さんは窓と聞いて、何を連想しますか。

 ○ 皆さんの人生において、窓は何をもたらしていますか。

 ○ 今の皆さんにとって、一番大切な「窓」とは何でしょうか?

 

○なぜ、窓がアートなのか

窓とは、空間を切り分けるものです。しかし同時に、光・視界を通じて外界とつながるという、複合的な役割を持っています

また、窓を見るとは、必然的に外の世界を見ることです。自分をある世界に位置付けたうえで別の世界を覗くということを、知らず知らずのうちにしている、といえるでしょう。

 

本展覧会は、絵画では、アンリ・マティスピエール・ボナールパウル・クレー、ロイ・リキテンシュタインなど、そうそうたるメンツが並びます。

テーマは窓ということで、窓を巡る景色や人々。

窓を除くということは、何かを除く行為。

そこには、必ず人生のある一場面、ストーリーが凝縮されています。

また、人がいなくても、その存在や生活を感じさせる空間が立ち現れます。


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○抽象表現のモチーフとしての、窓

抽象表現も。

これらは、モチーフとしての窓なのでしょうか。

左2作はパウル・クレー、右側がハンス・リヒターの「色のオーケストレーション

これは窓といえるのか。窓の本質は何なのか。
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こちらは、ゲルハルト・リヒターの作品

本来、媒体であるはずの窓を敢えて取り出してみるという行為。
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展覧会HPはこちら

www.momat.go.jp

 

展覧会内でも紹介されていた、窓研究所

まさかこんな研究所があったとは。一つのことを突き詰めるとは、分野を問わず、すごいことですね。

madoken.jp

 

庭にもアート作品が展示してあり、綺麗な門構えです。

今日気づきましたが、日差しの角度によって、展示作品の表情が全く異なりますね。

敢えて色々な時間帯に訪れるのも、面白いかもしれません。

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それでは、また会いましょう!